愛知県議会 2018-06-01
平成30年6月定例会(第2号) 本文
こうした中、本県の
県税収入に大きな影響を及ぼす
企業収益の状況でありますが、さきに発表のありました
上場企業の本年三月
期決算の内容を見ますと、堅調な
海外経済や
円安を背景に、
電気機器や自動車などの
製造業が牽引し、
連結経常利益は、全体では二年
連続の増益となったとのことであります。
しかしながら、来年三月期の
業績予想につきましては、米国の
通商政策や為替の
動向が不透明なことなどから、
輸出関連企業を
中心に慎重な
見通しが示されております。
そこで
お尋ねをいたします。
このような
景気動向などを踏まえ、本
年度の
県税収入についてどのような
見通しをされているのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、今後の
財政運営についてお伺いいたします。
平成三十
年度当初
予算では、県民の安全・安心を確保する
施策や
愛知の
競争力を一層高める
次世代産業の育成、さらには、
リニア中央新幹線の開業を見据えたさまざまな
施策に積極的に取り組む
予算が編成されました。
一方で、千二百八十三億円もの多額の
収支不足が引き続き見込まれたことから、その対応として、
平成二十九
年度中に特例的な
県債である
減収補填債を一千億円規模で発行し、一旦
基金残高を
回復させた上で
平成三十
年度にその全額を再び活用し、何とか
予算編成することができましたが、
財政調整基金など、
財政対策に使える
基金の
残高見込みは大幅に減少しております。
国では、昨年来、
地方全体の
基金残高が
増加基調にあることをもって
地方財政に余裕があるかのような議論が一部でなされておりますが、本県においては当初
予算編成で多額の
基金を活用せざるを得ない状況が続いております。
また、今後を展望しますと、本県では全国平均を上回るペースで高齢化が進み、医療、介護などの扶助費の増加は、今後も避けられないものと考えます。
このように依然として厳しい財政状況にあっても、県民の多様なニーズに的確に応えるとともに、
愛知の将来の発展に資する取り組みを積極的に進め、健全で持続可能な財政基盤をしっかりと確立していくことが必要であります。
そこで
お尋ねをいたします。
今後の
財政運営にどのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
質問の第二は、活力と魅力あふれる
愛知の実現についてであります。
まず、アジア競技大会の開催に向けた取り組みについてお伺いいたします。
ことしの八月十八日から九月二日までの十六日間、インドネシアの
ジャカルタ及びパレンバンにおいて第十八回アジア競技大会が開催されます。この大会は、
愛知・名古屋で開催される第二十回アジア競技大会の二回前の大会となります。アジア各国から選手や観戦者などがたくさん集まり、現地は大いに盛り上がることでしょうし、日本においてもテレビやインターネットなどで連日放送され、アジア競技大会がこの夏の大きな話題になることと思います。ぜひとも、二〇二六年
愛知・名古屋大会の認知度向上にもつながってほしいと期待しております。
さて、その
愛知・名古屋大会の開催に向けた取り組みでありますが、大会の準備、運営を担う組織
委員会の設立準備を行うため、この四月に設立準備
委員会の第一回
会議が開催されました。この準備
委員会には、スポーツ団体や
経済界を初め、市長会、町村会並びに市町村の議長会の会長などが参画しており、本県議会からも議長が
委員に就任しております。その第一回
会議において、来年五月以降の組織
委員会の設立に向け、定款や事業計画などについて関係者間で議論していくこととなりました。
また、大会運営計画の策定準備や競技会場の整備、選手村の検討、開催機運の醸成など、さまざまな取り組みが進められるなど、いよいよ
愛知・名古屋でアジア競技大会の開催に向けた準備が具体的に動き出す雰囲気が感じられるようになってまいりました。
これらの開催準備の前提となるものが開催都市契約であり、
愛知県、名古屋市、日本オリンピック
委員会(JOC)、アジア・オリンピック評議会(OCA)の四者で契約を締結し、関係者の権利、義務を定める予定であります。
その締結につきましては、昨年九月としていた契約の締結期限を一年間延長し、OCAから提示された契約書の内容を修正するための協議が続けられてまいりました。
この六月議会においては、契約締結後にOCAに支払うこととなる負担金が
予算計上されており、契約内容については、既に主要な事項でOCAと合意がなされているということで、ことしの八月の
ジャカルタ大会の会期中に開催されるOCA総会での契約締結を念頭に置き、最後の調整をしているところだとお聞きしております。
今回、契約を締結することになりますと、県と名古屋市で実施すべき内容が明確になりますので、開催に向けた準備をいよいよ本格的に進めていくこととなります。
そこで
お尋ねいたします。
アジア競技大会の開催都市契約の締結に向けて、さらには、締結後の開催に向けてどのように取り組みを進めていかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、あいちトリエンナーレ二〇一九についてお伺いいたします。
あいちトリエンナーレは、物づくり産業によって日本
経済を牽引してきた
愛知から文化芸術面において新たな芸術を創造、発信し、この地域の魅力をさらに向上させることを目的に、これまで三回開催されました。
合わせて百八十万人を超える
方々が来場され、毎回、大勢のボランティアが運営に参加されるなど、三年に一度開催される現代アートの祭典として、着実にこの地域に根づきつつあると感じております。
二〇一〇年の第一回では、当時、国立国際美術館館長であった建畠晢氏を芸術監督に迎え、水玉をモチーフとする草間彌生氏の作品を初め、国際美術展の高いクオリティーや、名古屋市長者町でのまちなか展開など、大きな反響を呼びました。
二〇一三年の第二回は、二〇一一年に発生した東日本大震災を受けて、揺れる大地というテーマで、建築の専門家である五十嵐太郎芸術監督ならではの特色ある国際芸術が展開されました。
さらに、二〇一六年の第三回では、写真家である港千尋芸術監督のもとで、旅をテーマとして、名古屋市のみならず、豊橋市、岡崎市などの県内の幅広い地域で現代アートの魅力を楽しんでいただきました。
そして、四回目となる今回のあいちトリエンナーレ二〇一九は、芸術監督にジャーナリストの津田大介氏を迎え、情の時代というテーマで開催されることが昨年十月に決定されました。ことしの三月には、会期や主な会場、事業展開などの開催概要が発表されたところであります。
この開催概要によれば、現代美術を基軸としながら、舞台芸術として新たに音楽プログラムが取り入れられ、また、日本の物づくりの
中心地である豊田市が初めて会場となるなど、新しいトリエンナーレが展開されるものと期待しております。
これまでの開催で高い評価を得た現代美術と舞台芸術の複合的展開、まちなか、県内各地での展開といった他の地域の芸術祭にはない
愛知の独自性はぜひとも継続していただきたいと思いますが、一方で、開催も四回目となると目新しさが薄れ、来場される方が特定の芸術ファンに固定してしまうといった懸念もあります。より多くの方に楽しんでいただくためには、しっかりと情報発信をしていくことはもとより、人々を引きつける企画、演出をつくり上げていくことが重要であると考えます。
そこで
お尋ねをいたします。
開幕まで一年一カ月余りとなったあいちトリエンナーレ二〇一九では、どのようににぎわい感を創出して盛り上げられていくのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、第七十回全国植樹祭についてお伺いをいたします。
本県にとりまして、昭和五十四年以来四十年ぶり二回目となります第七十回全国植樹祭が、来年の春、私の地元であります尾張旭市と名古屋市守山区に広がる
愛知県森林公園をメーン会場として開催されます。
平成の時代が終わり、新しい元号になって初めて全国植樹祭を本県で開催できますことは大変光栄なことであります。
また、来年の五月一日に御即位される新しい天皇陛下や皇后陛下に御臨席を賜ることになれば、県としても一大行事であり、大会の成功に向けて我が党としてもバックアップをしてまいりたいと考えております。
今月十日には、福島県で開催された第六十九回全国植樹祭に私も参加をしてまいりました。南相馬市の式典会場に御到着された両陛下を全国からお越しの招待者の皆様全員で日の丸を振って歓迎する様子や、両陛下によるお手植え、お手まきが厳かに行われた様子を拝見し、とても感動をいたしました。
その後行われたリレーセレモニーでは、次期開催県として大村
知事から全国の皆様に
愛知県大会への歓迎の挨拶があり、いよいよ来年、本県で全国植樹祭が開催されるということを改めて強く実感したところであります。
知事を会長とする第七十回全国植樹祭
愛知県実行
委員会においては、大会当日に招待者の皆様に植樹していただくための苗木を育てる苗木のスクールステイや地域植樹イベントを初め、さまざまな記念行事を実施しております。中でも、県内全五十四市町村を巡回し、全国植樹祭のPRや、県民の皆様から森づくりや木材利用に向けたメッセージを募るあいち”言の葉”キャラバンには、これまでに五千人を超える多くの県民の皆様が参加されているとお聞きしております。
こうした取り組みは、県民の皆様に全国植樹祭を身近に感じていただくとともに、森づくりや木材利用の意義をいま一度御認識いただく上でも大変有意義であると考えております。
県民の皆様のメッセージが、全国植樹祭を契機に言の葉の大樹となって花開き、実を結ぶことを大いに期待しております。
大会の開催まで残り一年を切り、会場の整備などの開催準備はもちろんのこと、大会を盛り上げ、さらに多くの県民の皆様に全国植樹祭を知っていただくためには、より一層のPRが必要と考えます。
そこで
お尋ねをいたします。
第七十回全国植樹祭の成功に向け、どのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、ジブリパークの整備についてお伺いいたします。
本県は、
愛知万博の理念を次世代へ継承するため、長久手市内にある愛・地球博記念公園内にスタジオジブリのアニメーション作品を活用し、多くの方に楽しんでいただけるジブリパークを整備する構想を進めております。
この構想は、昨年五月末にスタジオジブリと合意されて以降、公園の利用状況や自然環境に関する現状調査が行われ、昨年十一月には建設部内にジブリパーク構想推進室が設置されるなど、大村
知事のリーダーシップのもとに進められてきました。
その後もスタジオジブリとも精力的に協議を重ねてきた結果、ことしの三月末に開業目標時期などを含む確認書が締結され、四月末に基本デザインが公表されました。スタジオジブリが描かれた夢のある基本デザインが公表されたときには、新聞やテレビなどで大きく取り上げられ、この地域だけでなく全国で注目されるニュースとなり、大勢の方がジブリパークの開業を待ち望んでいることがうかがえます。
今後は、基本デザインで示された五つのエリアにおける施設の内容、配置や管理運営手法の検討、来場者数の予測など、基本構想の策定等に向けた業務を本格的に進めていかれると伺っております。
一方で、現時点においては利用料金の取り扱いや予約制の導入の有無など、事業の詳細な方針が明らかにされておりませんし、整備後の運営費も含め、全体事業費がどれくらいになり、最終的に県の負担がどうなるのか
見通しが示されておりません。
また、県道力石名古屋線や県道田籾名古屋線を初めとする周辺道路における渋滞対策など、検討すべき課題もあります。
もとより、我が
自由民主党愛知県
議員団としましては、活力と魅力あふれる
愛知を実現するため、ジブリパーク構想の取り組みには歓迎する立場でありますが、県民の安全・安心の暮らしを確保する
施策や
愛知の将来の発展に向けた
施策とのバランスにも十分配慮していかなければなりません。
県におかれましては、こうした点も踏まえて、まずは基本構想などの検討にしっかりと取り組んでいただくとともに、事業の詳細な方針等を速やかに示していただき、関係する地域や団体の声に十分に耳を傾けながら、ジブリパーク構想の実現に向けた取り組みを進めていただきたいと考えております。
そこで
お尋ねいたします。
ジブリパークの整備に対する
知事の御決意を改めてお伺いいたします。
次に、県外からの人材確保について
お尋ねをいたします。
景気の
回復や
企業収益の改善に伴い、県内の中小企業における人材不足は深刻な経営課題となっております。
企業においては、人材不足の解消に向けて新卒一括採用に加え、中途・通年採用を行うとともに、労働生産性の向上や職場環境の改善による定着促進を図るなど、さまざまな経営努力をされております。
一方で、現在の雇用情勢は売り手市場の状況が続いており、県内の大学及び短期大学におけることしの新卒者の就職率は九七・六%と、県が調査を開始した
平成六
年度以降で過去最高となりました。
ことしの春は新卒採用ができなかったという企業の声も聞かれる中、民間就職情報会社が最近行った全国調査の結果によると、来年の採用予定者数はことしの採用者数を上回るとの情報もあり、売り手市場の状況はさらに強まることが見込まれております。
こうした中、本県は、県内の学生向けに企業説明会や中小企業経営者との交流会を実施するなど、県内での人材確保はもちろんのこと、最近では県外からの人材確保にも積極的に取り組んでいると伺っております。
具体的には、東京における常設の拠点として、あいちUIJターン支援センターを昨
年度開設し、東京圏で開催される就職イベントの参加や大学への個別訪問などを通じて、UIJターン希望者の掘り起こしや就職支援を実施しております。昨
年度は三十九人の実績があったとのことでありますが、さらにより多くの人材を本県に呼び込むためには、東京圏にとどまらず、広い地域から本県へ呼び込むことが必要ではないかと考えます。
また、本県出身者や
愛知県への就職に関心を持つ県外の学生により効果的にアプローチし、そうした学生のニーズにきめ細かく的確に対応するなど、より踏み込んだ支援が必要と考えます。
そこで
お尋ねをいたします。
県外からの人材確保についてどのように取り組みを進めていかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
質問の第三は、安全・安心な暮らしの実現に向けてであります。
まず、消防学校の整備についてお伺いをいたします。
我が国の自治体消防制度は、昭和二十三年三月に消防組織法が施行され、市町村消防の原則に基づく今日の制度が確立して以来、ことしで七十周年の節目を迎えました。
市町村においては、今後とも住民の生命、身体及び財産を守る責務を全うするため、地震や風水害など大規模な自然災害等への備えを強化し、消防力の充実強化を着実に図っていくことが求められております。
私の地元の尾張旭市には、県内市町村の消防職員などの教育を担うための機関として
愛知県消防学校がありますが、施設の老朽化が進んでいることなどから、昨年の十二月議会の我が党の代表
質問において、昭和五十二年の建設から約四十年が経過し、さまざまな課題が生じている県消防学校の機能強化に向け、どのように取り組んでいかれるのかという
質問がされました。
知事からは、既存の教室や寮等のうち、活用できる施設を改修し、長寿命化を図るとともに、不足する施設については新たに整備し、収容能力を確保する、また、実践的な訓練が可能な施設を新たに整備し、名古屋市消防学校との連携を図るとの御答弁をいただき、その取り組みが大いに期待されるところであります。
さて、近年では、地震や集中豪雨、台風の上陸などにより、全国各地で甚大な被害が発生しております。
昨年七月の九州北部豪雨では、緊急消防援助隊
愛知県大隊が大分県や福岡県に派遣されましたが、道路が寸断し、通常の消防車両が進入できない孤立地域において、全国で唯一、岡崎市に配備されております全地形対応車、いわゆるレッドサラマンダーがその高い機動性を生かし、安否確認などの捜索活動を実施したところであります。
このように、近年の災害の態様は、複雑多様化に加え、大規模化の様相を強めており、災害現場において人命救助の活動の
中心となる消防職員には、高度な知識、技能が必要とされるなど、消防力の一層の充実強化が求められております。このため、消防職員のさらなる活躍に向けて、必要となる知識、技能を身につけることができる施設として、消防学校の整備を進めていく必要があると考えます。
そこでお伺いいたします。
消防学校の整備についてどのように進められていくのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、障害者
施策の推進についてお伺いいたします。
平成二十八年十月に制定した手話言語・障害者コミュニケーション条例では、その基本理念として、手話が聾の
方々の間で受け継がれてきた独自の言語であることの普及や、聴覚、視覚の障害など、さまざまな障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用促進を図っていくことが掲げられております。
このため本県では、手話通訳者、要約筆記者、盲聾者向け通訳・介助員といった意思疎通支援者の養成などを行うこととされておりますが、聾の方には手話通訳者、中途失聴の方には要約筆記者といったように、聴覚の障害のある方だけをとっても、それぞれの特性に応じた支援者を必要とされる状況に応じて派遣することが必要となってまいります。
こうした中で、条例制定後に手話通訳者などの派遣依頼が大幅にふえてきており、意思疎通支援者が不足していることから、さらなる支援者の養成が求められます。
また、手話などの意思疎通支援者は、精神的なストレスや、手を使い続けることでの体調不良により離職、休職される方もかなりおられると伺っており、意思疎通支援者の定着にも取り組んでいかなければなりません。
二年後に迫った二〇二〇年は、オリンピック・パラリンピックが開催される年であり、世界各国からさまざまな方が日本を訪れる機会となります。
また、同じ二〇二〇年には、本県で全国ろうあ者大会が開催され、全国の聴覚障害者とその福祉にかかわる約五千人の人々が本県に一堂に会することになります。
こうしたビッグイベントを控える中で、本県において、障害者コミュニケーション手段の利用促進を図り、必要な意思疎通支援者の人材確保の充実を図っていくことは大変重要であると考えます。
さらに、県民の皆様に障害への知識と理解を深めていただき、障害のある方が日々の生活を送る上で妨げとなるハード、ソフト両面のバリアを取り除いていくことも重要であると考えます。
そこで
お尋ねをいたします。
障害者
施策の推進に当たり、コミュニケーション手段の利用促進に向けた人材確保と障害への理解を深めるため、県としてどのような取り組みを進めていかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、骨髄移植についてお伺いいたします。
日本では、毎年、新たに一万人以上の方が白血病などの血液疾患を発症していると言われております。
少し前の話になりますが、女優の夏目雅子さんや、近年では歌舞伎役者の市川團十郎さんが急性骨髄性白血病により命を落とされたことはよく知られております。
こうした血液疾患の治療法の一つに、骨髄を初めとする造血幹細胞の移植があり、この移植を必要としている患者さんは全国で毎年二千人以上おみえになります。
骨髄移植を行うには、骨髄提供者、いわゆるドナーと患者さんのHLA型と言われる白血球の型が適合している必要がありますが、その確率は、兄弟姉妹間でも四分の一、血がつながっていない非血縁者間になると数百から数万分の一と極めて低くなっております。そのため、より多くの患者さんに、HLA型の適合するドナーが見つかるように行われているのが骨髄バンク事業であります。
骨髄バンク事業は、
平成四年から公益財団法人日本骨髄バンクが実施主体となって行っており、都道府県は啓発などの面で協力しております。
本年三月末時点での全国のドナー登録者は約四十八万三千人、このうち
愛知県の登録者は二万人を超えておりますが、年間の新規ドナー登録者数が、昨
年度は三年前の約二倍になるなど、ドナー登録者の確保は着実に進んでおります。
その結果、現在は、骨髄移植を希望する患者さんの約九五%にHLA型が一致するドナー登録者が見つかりますが、このうち実際に骨髄移植が行われる患者さんは六〇%未満にとどまっております。
ドナーには、骨髄移植に係る医療費や医療機関までの交通費などの負担は一切ありません。これは、医療費については骨髄移植を受ける患者さん自身が、病院までの交通費などは日本骨髄バンクが負担するためであります。では、一体何が骨髄提供の障害となっているのでしょうか。
私の知人にも骨髄を提供した方がみえますが、この方の感想は、命のとうとさを再認識するとともに、誰かのために役に立つことができて、今までに味わったことのない達成感のようなものを感じましたというものでした。
しかし、一方で、骨髄の提供には事前の検査や骨髄採取で一週間程度仕事を休む必要があり、また、実際に骨髄を採取するときには入院し全身麻酔をする必要があるということで、身体的、さらには精神的な負担も大きく、ちゅうちょしてしまうということもおっしゃっていました。
幾ら医療費などの必要経費の負担はなくても、仕事を何日も休み、その間の収入がなくなれば
経済的に困る方もみえるでしょうし、実際の骨髄採取に際しては、身体的、精神的な負担があることが、骨髄の提供、ひいては骨髄移植の妨げになっているものと考えます。
そこで
お尋ねをいたします。
骨髄移植を一層推進するためには、骨髄を提供する方の負担を軽減する必要があると思いますが、県としてはどのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、あいちオレンジタウン構想の推進についてお伺いいたします。
急速な高齢化の進行に伴って、今後、認知症高齢者の大幅な増加が見込まれております。認知症は、身近な病気ではありますが、本人の日常生活にさまざまな支障を来すだけではなく、介護する家族にも大きな負担が生じ、介護による離職にもつながるなど、社会に及ぼす影響も非常に大きいことから、認知症への対策は喫緊の課題となっております。
先月二十三日には、我が党の一億総活躍推進本部が一億総活躍社会の構築に向けた提言を取りまとめ、認知症高齢者の増加などに対応し、安心して地域生活を送ることのできる体制の強化や認知症研究のための官民連携に向けた枠組みの整備など、認知症を減らしていく戦略を確立していくことを示しました。
一方で、本県は、昨年九月に認知症に理解の深いまちづくりの実現を目指すあいちオレンジタウン構想を策定し、あいち健康の森とその周辺地域が一体となった先駆的な取り組みを始めております。
こうした中、先月二十八日には、オレンジタウン構想の新たな取り組みとして、県内十市において認知症に理解の深いまちづくり市町村モデル事業を開始することや、認知症対策に取り組む企業や大学に認知症に関する取り組みを宣言していただく、あいち認知症パートナー企業・大学の募集を開始することが発表されました。
また、老年医学のナショナルセンターである国立長寿医療研究センターと連携して、認知症予防に関する共同研究も進められております。
このように、あいちオレンジタウン構想の取り組みや成果をあいち健康の森とその周辺地域にとどまらず県内各地に広げていくことは大変意義のあることと思いますが、さらに構想を前に進めていくには、県民や事業者がおのおの役割を認識し、取り組みへの参画と連携強化を図ることが必要であると考えます。
そこで
お尋ねをいたします。
あいちオレンジタウン構想を全県に波及させ、認知症に理解の深いまちづくりを計画的かつ着実に進めていくには、全国に先駆けて、県としてさらにもう一歩進んだ取り組みも必要ではないかと考えますが、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、高齢運転者の運転免許更新手続についてお伺いいたします。
近年、高齢者の方が当事者となる重大な交通事故が新聞やテレビなどで大きく報道されております。特に、近年では、高齢者の方が交通事故の被害者となるケースだけでなく、高齢者の方が車を運転してアクセルとブレーキを踏み間違えるなど、自身の運転操作の誤りによる事故が多く発生しております。
七十歳以上の高齢者の方が自動車等を運転していた交通死亡事故数を見ますと、
平成二十年が交通死亡事故三百十一件のうち二十一件、全体の六・八%であったものが、昨年は百九十六件のうち三十件と、全体の一五・三%を占めており、十年前と比べて八・五ポイントも増加をしております。
この原因としては、高齢運転者の急激な増加が挙げられ、七十歳以上の高齢運転者の人口は、
平成二十年に約三十七万人であったものが昨年は約六十四万人に増加しており、今後もこの増加傾向は続くものと予想されております。
こうした中、昨年の三月に改正道路交通法が施行され、新たな高齢運転者対策が導入されました。この法改正により、七十五歳以上の高齢運転者は、認知機能検査を行った結果、認知機能の低下のおそれがない方は合理化された二時間の講習を、認知機能の低下のおそれなどがある方は高度化された三時間の講習を受講することとなりました。認知機能や身体機能の変化を踏まえ、安全に運転するために必要な知識、技能を習得することは望ましいことであると思います。
一方で、法改正により、高齢者の免許更新手続が非常に煩雑になりました。七十五歳以上の高齢運転者の場合、運転免許の有効期限の約半年前に認知機能検査を受けるための通知を受け取り、自分自身で自動車教習所に予約をし、認知機能検査を受けることになります。
検査の数日後には、認知機能検査の結果とそれに応じた高齢者講習の受講通知を受け取り、再度、自分自身で自動車教習所に予約をし、高齢者講習を受けることになります。
これでやっと運転免許の更新が可能になり、今度は運転免許試験場などで免許更新手続を行うことになります。
このように、免許更新までの手続が非常にわかりにくく、高齢者の方に負担の大きい制度となっております。
また、認知機能検査と高齢者講習は、いずれも自動車教習所に委託されておりますが、制度が煩雑になったことや高齢運転者数が増加したことなどから業務量が増加しており、検査や講習をすぐに受けられない状況になっているとお聞きしております。
そこで
お尋ねいたします。
高齢運転者の運転免許更新手続の円滑化を図るため、どのように対応していかれるのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
最後の
質問は、次代を担う人づくりについてであります。
杉原千畝顕彰施設についてお伺いいたします。
杉原千畝氏は、お隣の岐阜県の出身でありますが、小学校の低学年から旧制の県立第五中学校卒業までの約十年間を名古屋で過ごされております。
本県に大変ゆかりの深い杉原氏の人道的功績を世界に発信していくため、第五中学校の伝統を受け継ぐ瑞陵高校の校地に、ことし十月の完成を目指して顕彰施設の整備が進められており、この四月には展示概要が発表されました。
この展示概要によりますと、瑞陵高校の正門の西側の広さ四百七十五平方メートルの敷地に、決断と希望、運命のビザ、杉原千畝の生涯などのゾーンに分け、展示を行うこととされております。
このうち、決断と希望ゾーンでは、杉原氏とユダヤ人家族のブロンズ像や、杉原氏が作成した四十二枚のビザリストを全て展示するとともに、運命のビザゾーンでは、ユダヤ人難民がリトアニアからシベリアを経て、日本、そしてアメリカなどの新天地に向かって脱出していった様子を紹介し、また、杉原千畝の生涯ゾーンでは、杉原氏の幼少期から第五中学校時代、外交官としての業績について紹介するものとなっております。
特に、第五中学校時代については、杉原氏が書いた作文やクラス写真、学籍簿、成績表など、杉原氏の青少年期の様子がうかがえる、これまでその存在すらほとんど知られていなかった資料が展示されるとのことであります。
屋外の施設ではありますが、杉原氏の生涯や人道的功績の歴史的意義に触れることができる大変内容の濃い展示施設になるのではないかと期待しております。
今
年度から、小学校では「特別の教科 道徳」が始まり、偉人の生涯にかかわるエピソードなど、さまざまな題材を通して、子供たちが自分自身の生き方について考える授業が行われております。
そこで、現在使用されている小学校六年生の道徳の教科書について調べましたところ、第二次世界大戦中のリトアニアにおいて、外務省の命令に反してユダヤ人難民に日本通過のビザを発給し数多くの命を救った杉原千畝氏の話が、八社のうち四社の教科書で取り上げられておりました。本県の顕彰施設の整備をきっかけに、授業でも杉原千畝氏の人道的功績について考える場になればと思います。
また、顕彰施設のコンセプトの一つに、次代を担う子供たちがみずからの行動や生き方について考えるきっかけになる教育的意義のある施設とあります。ぜひとも多くの子供たちに見てもらい、何かを感じてほしいと思います。
そこで
お尋ねをいたします。
杉原千畝顕彰施設をどのようなものにしていきたいと考えておられるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
以上、
自由民主党愛知県
議員団を代表いたしまして、県政各般にわたるさまざまな課題について
質問をしてまいりました。明快な御答弁を御期待しまして、
質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔
知事大村秀章君登壇〕
4:
◯知事(
大村秀章君)
自由民主党愛知県
議員団の
青山省三総務会長の
質問にお答えをいたします。
まず初めに、その前に、議員も触れられましたが、大阪北部地震について申し上げたいと思います。
お亡くなりになられた方の御冥福をお祈り申し上げたいと思います。また、被災された
方々には心からお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧・復興を祈念申し上げたいと思います。
本県におきましては、被害の報告はありませんでしたが、直ちに学校施設、そして、通学路の安全性の点検を一斉に行うように指示をしたところでございます。
今後とも防災対策にしっかりと取り組み、安心・安全な
愛知をつくっていきたいと考えておりますので、県議会の皆様の御理解、御支援をよろしくお願い申し上げます。
さて、
県税収入の
見通しについて
お尋ねをいただきました。
本
年度の
県税収入は、昨
年度に大幅な減収となった法人二税で
企業収益の改善などによる増収を見込む一方、個人県民税では、名古屋市への税源移譲などによる減収を見込みまして、昨
年度当初
予算額とほぼ横ばいの一兆一千七百十七億円を計上したところであります。
こうした中、法人二税に影響を及ぼします
企業収益の状況でございますが、
上場企業の本年三月
期決算の状況を見ますと、外需の拡大を追い風に、
連結経常利益全体では、当初
予算編成時に参考とした第二・四半期時点の企業の
業績予想よりも増益でありました。しかしながら、外形標準課税の拡大などにより、
企業収益の
回復が税収増につながりにくくなっております。
また、保護主義的な傾向を強める米国の
通商政策や資源価格の高騰などが今後の企業業績に影響を与えてくることも懸念をされております。
まだ新
年度が始まったばかりでありまして、現時点で
県税収入を見通すことは困難でありますので、今後の
企業収益や景気の
動向に十分注意を払いながら慎重に税収を見きわめてまいりたいと考えております。
続いて、今後の
財政運営についてであります。
本県財政は、単
年度の歳入だけでは歳出を賄えない厳しい財政状況が続いておりまして、
基金を活用した二カ年にわたる財源調整により対処してきております。
平成二十九
年度の最終
予算では、減債
基金八百八十億円及び
財政調整基金四百三億円、合わせて千二百八十三億円の取り崩しを取りやめることができましたが、三十
年度当初
予算におきましても、その全額を再び取り崩すことにより
収支不足に対応したところであります。
来
年度の
予算編成を考えますと、できる限り
基金残高を
回復していくことが急務であり、まずは本
年度内の財源確保にしっかりと取り組んでまいります。
また、中長期的には義務的経費である医療・介護費等の扶助費が引き続き増加していくことが見込まれております。
さきに閣議決定されたいわゆる骨太の方針では、
地方の一般財源総額について、当面三年間は現行水準を下回らないとする方針が示されたところでありますが、全国的にも社会保障関係経費が増加傾向にあることを踏まえますと、
地方が安定的な
財政運営を行うには、
地方一般財源総額の一層の充実が不可欠であります。今後も国に対しまして、必要な
地方財源の確保についてしっかりと働きかけを行ってまいります。
また、本県といたしましても、しなやか県庁創造プランに基づいて行政改革に取り組むことはもとより、県政のあらゆる分野の取り組みを通じ、本県の日本一の産業力をさらに強くすることで安定的な税源の涵養につなげ、健全で持続可能な財政基盤の確立に取り組んでまいります。
次は、アジア競技大会の開催に向けた取り組みについての
お尋ねであります。
その前に一言、昨夜のサッカーワールドカップ日本代表チームの勝利について申し上げたいと思います。
南米の強豪コロンビアを破っての歴史的勝利、まことにおめでとうございます。まさに日本中が歓喜に沸いた感があります。次戦以降も勝って、決勝トーナメントにぜひ進出していただきたいと願っております。
いずれにいたしましても、スポーツの持つ魅力、感動を改めて知ることができました。こうした世界レベルのスポーツ大会を二〇二六年、ここ
愛知・名古屋でアジア中のアスリートが集うアジア大会という形でぜひ実現をしていきたいと考えております。
そこで、御
質問の点でありますけれど、まず、アジア大会の開催都市契約についてであります。
八月十九日に開催される予定のアジア・オリンピック評議会(OCA)総会における締結を目標に、OCAとの最終調整を行っております。
この締結までには、政府として大会を支援する旨の閣議了解と選手団の入国の自由など、OCAが求める政府保証が得られるよう国に働きかけているところであります。
また、契約の締結後は、来年五月以降に組織
委員会を立ち上げることとしており、ことし十二月ごろまでには組織
委員会の定款や事業計画などを固め、その後、
年度内を目途に役員構成について調整を進めてまいりたいと考えております。
さらに、組織
委員会の設立後六カ月以内には大会開催基本計画をOCAに提出することとなっております。この計画は、開催準備の各分野における基礎的な事項と大まかな準備スケジュールを示すものであるため、その策定に向けまして、競技会場配置の見直しや選手村施設のあり方などについて、一定の結論を得られるよう取り組んでまいります。
開催都市契約の締結を契機に開催準備をさらに加速させていく必要がありますので、名古屋市及び日本オリンピック
委員会と協力し、また、その他の市町村やスポーツ関係団体、
経済団体などとも連携を図りながら、しっかりと取り組んでまいります。
続いて、あいちトリエンナーレ二〇一九についてであります。
これまでのトリエンナーレでは、子供から大人まで幅広い年代の皆様に最先端の現代芸術に触れていただく機会を提供するとともに、会場となりました地域の活性化にも貢献できたと考えております。
一方で、前回の開催では、にぎわいや盛り上がりが不足しているといった御指摘もいただいたことから、にぎわい感のあるトリエンナーレとするため、新たな企画にも取り組んでおります。
まず、
愛知芸術文化センターとオアシス21を一体的に活用して、祝祭感のある音楽プログラムを開催し、音楽ファンにも現代美術をごらんいただくことにより、お客様の裾野を広げてまいりたいと考えております。
また、名古屋市内のまちなか会場を名古屋駅からも近く古い町並みや下町情緒あふれる四間道・円頓寺地区とし、多くの観光客を取り込むとともに、豊田市では同時期に開催されるラグビーワールドカップの観戦に来られる国内外のお客様にも現代アートの魅力を楽しんでいただきたいと考えております。
来年八月一日の開幕に向けて、津田芸術監督のもと、こうした企画を具体化するとともに、インターネットやSNSなどを最大限活用した広報、PRを行い、あいちトリエンナーレ二〇一九が新たな驚きや感動に満ちた魅力あふれる芸術祭となるようしっかりと取り組んでまいります。
次に、第七十回全国植樹祭について
お尋ねをいただきました。
去る六月十日に福島県で開催をされました第六十九回全国植樹祭には、議員同様、私も次期開催県
知事として参加をし御挨拶させていただき、
愛知県大会の成功に向けて決意を新たにしたところでございます。
特に当日は午前中横殴りの雨といった悪天候でありましたが、午後から徐々に上がり、天皇、皇后両陛下がお出ましになられました午後二時過ぎには雨が全て上がりました。その両陛下の前で福島県
知事から引き継ぎを行わせていただき、私からは福島大会のように成功に向けて全力で努めてまいりますと決意を申し上げ、来年の
愛知大会への全国の皆様の御来訪を歓迎させていただきたい旨の御挨拶をさせていただきました。こうしたことは、私にとりましても忘れられない感動の体験となりました。
県民の皆様とともに成功に向けてしっかりと準備を進めてまいりたいと考えておりますので、県議会の皆様にもぜひぜひよろしく御理解、御支援のほどお願いを申し上げたいと思います。
そうした中で、大会の成功に向けましては、広報、PRにより機運を高めていくことが大変重要であると認識しております。
五月十九日には愛西市親水公園総合体育館におきまして一年前記念イベントを開催し、本県音楽大使の岡村孝子さん制作の大会イメージソング「と・も・に」の初披露を初め、盛りだくさんのプログラムに二千人を超える多くの
方々の御参加をいただきました。
このイメージソングは、爽やかなリズムと清涼感あふれる楽曲で、早速ユーチューブにアップするとともに、今後開催するカウントダウンボードの除幕式や県内各地で開催されるイベント等でも活用してまいります。
加えて、福島県
知事から引き継いだ全国植樹祭のシンボルであります木製地球儀を、七月から、名古屋市を皮切りに県内五十四市町村の庁舎等においてリレー方式で展示をしてまいります。
こうした広報、PRを切れ目なく実施していくことで多くの皆様に第七十回全国植樹祭に注目していただき、大会を成功に導いてまいります。
いずれにいたしましても、多くの県民の皆様に強い関心を持って参加をしていただくことで大会を成功に導いていきたいと考えておりますので、地元の青山議員初め県議会の皆様にも、何とぞ、広報、PRや盛り上げに御支援、御協力をいただきますようよろしくお願いをいたします。
続いて、ジブリパークの整備についてお答えをいたします。
四月にジブリパーク構想の核となる基本デザインを発表いたしました。その反響は非常に大きく、国内のみならず海外のメディアからも問い合わせがあるなど、スタジオジブリの作品がまさに世界に誇る日本を代表するオリジナルのコンテンツであることを改めて実感をしたところであります。まさに、ネット上ではジブリ祭りといったような状況になっているかというふうに思っております。大変喜ばしいことだと思っておりますが。
こうした基本デザインをもとに、ジブリの世界を愛・地球博記念公園の中に再現するため、今
年度は基本構想の策定、それを踏まえた基本設計などにしっかりと取り組んでまいります。
既に、スタジオジブリとともに各エリアの施設内容やその配置計画の検討に入っておりまして、引き続き、来場者数や整備効果を予測した上で、概算事業費や管理運営に必要なコストを算出し、適正な管理運営手法を検討していくほか、周辺交通などへの影響について調査検討も進めてまいります。
いよいよここ
愛知から発信する日本のプロジェクトが本格的にスタートいたします。夢だけど夢じゃなかったと国内外の多くの人に心から喜んでいただける、世界中探してもここにしかない、そうしたジブリパークを実現するため、しっかりと情報発信し、御意見もいただきながら、スピード感を持って進めてまいります。
次に、県外からの人材確保についてであります。
全国的な人手不足が続く中で、企業の新卒大学生獲得に向けた意欲は昨年以上に高く、県内のすぐれた企業の情報や
愛知の住みやすさなどをしっかりと県外の学生にも届けていくことが必要であると考えております。
そうした活動の拠点となるあいちUIJターン支援センターは、昨
年度、東京と名古屋に常設の形で設置をし、東京では、大学訪問、就職イベントの参加、個別相談などを実施し、また、名古屋では、近隣県の学生などのUIJターンを担当するとともに、県内企業の魅力発信、人材確保支援を行ってまいりました。
今
年度は、本県の高校生の県外への進学先として、東京圏の約三千二百人に対しまして、関西圏へ約二千六百人となっている実態も踏まえまして、名古屋のセンターから関西圏の大学のへの訪問、就職支援を追加して実施をしております。
さらに、学生が就職する際に学内の就職支援センターが大きな役割を果たしている大学が多いことを踏まえまして、新たに本県出身者の多い東京圏、関西圏の大学と
愛知県とで、七月ごろの就職支援協定の締結に向けて協議を今進めております。
こうした大学との協力関係の構築とUIJ支援センターのさらなる広域的な活動との相乗効果により、県外からの人材確保にもしっかりと取り組んでまいります。
次は、消防学校の整備についての
お尋ねであります。
消防学校は、県内市町村の消防職員及び消防団員の教育訓練を行い、県民の生命、財産を守る人材を育成するという大変重要な役割を果たしております。
青山議員御指摘のとおり、毎年全国各地で災害が発生をしておりまして、この地域では南海トラフ地震によるさらに大規模な災害の発生が懸念される中、消防職員の災害対応力の充実強化が求められており、消防学校における教育訓練の重要性はますます高まっております。このため、消防学校を整備し、教育機能の強化を図ることといたしました。
まず、実際の災害に近い状況の中で訓練を行うことのできる実践的な訓練施設を整備することといたします。
また、新規に採用された消防職員が初任科、救急科を一年目に受講するために必要となる教室、寮の収容能力の確保と、増加が見込まれます女性消防職員専用の寮室などを整備するとともに、老朽化している既存施設の長寿命化を図るため必要な改修を行ってまいります。
今
年度は、県内の各消防本部の意見も聞きながら基本設計を行うとともに、整備後の施設を有効活用するための教育訓練カリキュラムの検討も進めてまいります。
こうした取り組みにより、消防学校の機能を強化し、県内の消防職員の知識、技能のさらなる向上を図り、県民の皆様の安全・安心を確保してまいります。
続いて、障害者
施策の推進についてであります。
まず、コミュニケーション手段の利用促進に向けた人材確保の取り組みについてであります。
平成二十八年に本県独自の条例として制定をいたしました手話言語・障害者コミュニケーション条例の理念を踏まえ、第五期
愛知県障害福祉計画において、手話通訳者や要約筆記者等の増員を目標に掲げ、意思疎通支援者の養成を着実に進めているところであります。
また、手話通訳者等の離職防止に向けた支援も必要でありますので、手話通訳者等の職業病とも言われます、首、肩などに痛みを生じる頸肩腕障害の早期発見と予防を目的とする健康診断等を今
年度から実施いたしまして、人材の定着にも取り組んでまいります。
次に、障害への理解を深める取り組みといたしましては、地域住民と障害のある方がともに参加する講演会や農業体験会等を開催する県民理解促進事業を引き続き実施してまいります。
さらに、新たな取り組みといたしまして、援助を必要としていることが外見からはわかりにくい方が周囲からの援助を得やすくなるヘルプマークを導入し、県内一斉に七月二十日から市町村の窓口等を通じて配布してまいります。
現在、全県的な普及活動に取り組んでいるところですが、配布開始日にはヘルプマークの普及に積極的に取り組んでおられます小崎麻莉絵さんと私も参加をいたしまして街頭啓発活動を行い、ヘルプマークへの御理解と御協力を呼びかけてまいります。
こうした取り組みを着実に推進することにより、県民の皆様が障害の有無により分け隔てられることなく安心して暮らすことのできる共生社会の実現を目指してまいります。
次に、骨髄移植について
お尋ねをいただきました。
白血病等の骨髄移植が必要な患者さんと骨髄提供するドナーとの間で命をつなぐ骨髄バンク事業は、善意の公的事業であり、さらに推進していくことが必要であると認識しております。
移植を希望する全ての患者さんがその機会を得るためには、一人でも多くの方にドナー登録をしていただく必要があります。そこで、県では、関係団体等の協力を得ながら、若い世代への啓発やドナー登録機会の充実等に努めてまいりました。
その結果、
平成二十九
年度の新規ドナー登録者数は千三百三十八人となり、三年前の二十六
年度と比較して倍増いたしました。
一方で、ドナー候補者が見つかっても約四割の方が移植に至らない状況にあり、その要因としてドナーの負担ということもあると考えられますので、こうしたドナーの負担を減らし、骨髄提供しやすくする環境づくりも重要であります。
そのため、環境づくりの一つとして、ドナー等への助成制度を既に導入している都府県の事業効果を検証いたしましたところ、全国的に骨髄提供者が減少している中にもかかわらず、助成制度を導入している都府県におきましては助成の開始後に骨髄提供者が増加していることがわかりました。こうしたドナーの負担軽減のための助成制度は、一人でも多くの患者さんの命を救うための有効な手段と考えられることから、県といたしましては、今後その実施について検討してまいりたいと考えております。
続いて、オレンジタウン構想の推進についてお答えをいたします。
本県では、認知症に理解の深いまちづくりの先進モデルとなるあいちオレンジタウン構想を昨年九月に策定いたしました。
構想では、地域づくりと研究開発の両面から、
平成三十二
年度までに取り組む四つのアクションプランと
平成三十七
年度までの中長期的な取り組みを示しております。
アクションプランの取り組みとして、構想の中核的役割を担う長寿研の機能強化を推進するための調査や認知症予防の共同研究などを進めておりまして、先月には、認知症に理解の深いまちづくり市町村モデル事業や、あいち認知症パートナー企業・大学の募集を開始いたしました。
現在、これらの取り組みを進めているところでありますが、高齢化の進行に伴いまして、構想の成果を速やかに県内全域に波及させ、認知症の人が尊厳を保ちながら幸せに暮らしていける社会を地域が一体となってつくっていく必要が急速に高まっております。
そのため、県民、市町村、事業者など、関係する皆さんの役割を定義するとともに、皆さんに「じぶんごと」として取り組んでいただくための認知症
施策の基本となる指針を広くお示しし、御理解をいただくことが必要であると考えます。
そこで、青山議員の指摘も踏まえまして、構想の取り組みを後押しし、認知症
施策を総合的かつ計画的に推進するための方策として、県としては、全国初めての取り組みとなりますが、認知症
施策に関する基本的な理念や取り組みの方向、関係者の責務などを総合的に規定する条例を新たに制定することを視野に入れて速やかに検討してまいりたいと考えております。
私から最後の答弁となりますが、杉原千畝顕彰施設についてであります。
第二次世界大戦中という激動の時代に、みずからの職を賭す覚悟と、一人でも多くの命を救いたいとの信念に基づいて行動した杉原千畝氏は、
愛知、日本の誇りであり、その母校である県立瑞陵高校の校地に杉原氏の功績や人となりの全体像を後世に語り継ぐことのできる施設をつくることに限りない意義があるものと考えております。
そのため、杉原氏の御遺族はもとより、外務省、関係自治体、国内外の研究者や関係者など、多くの
方々に御協力をいただきながら、杉原氏の青少年期の様子や外交官としての活動、杉原ビザにより世界各地へ逃れたユダヤ人難民の状況などについて幅広く資料収集を行い、見応えのある展示内容となるよう検討を重ねてまいりました。
また、杉原ビザによる生存者のお一人でシカゴ・マーカンタイル取引所グループ名誉会長を務められ、アメリカ金融界の重鎮であるレオ・メラメド氏から若い世代に向けたメッセージをいただいて展示するなど、杉原氏の人道的な行いが今もなお救われた人やその子孫の心の中に深く刻まれていること、そして、一人の勇気ある行動が多くの人々の人生を変え得るものであることを子供たちに感じてもらえるような、教育的にも意義のある施設とすることを目指しております。
杉原氏の示した人間の可能性や力といったものに思いをいたすことのできる深みのある施設となるよう、ことし十月の完成を目指し、引き続き関係の皆様の御協力を得ながら鋭意整備を進めてまいりたいと考えております。何とぞよろしくお願い申し上げます。
以上、御答弁申し上げました。
5:
◯警察本部長(
加藤達也君) 高齢運転者の運転免許更新手続についての御
質問にお答えいたします。
高齢運転者の運転免許更新手続に必要な認知機能検査の受検と高齢者講習の受講につきましては、制度の複雑化と高齢運転者人口の増加などにより、予約から受検等まで相当の日数を要する事態となっております。
高齢者講習は、自動車等を運転して行う講習が含まれており、自動車教習のコースを有する自動車教習所に委託する必要があるところ、現在、自動車教習所に委託している高齢者講習と認知機能検査のうち、認知機能検査を県警察で直接実施することにより、自動車教習所の負担を軽減し、高齢者講習の受講枠を拡大してまいりたいと考えております。
具体的には、認知機能検査を運転免許試験場、東三河運転免許センターや、運転免許更新窓口を設置している二十五警察署などで県警察において実施することを目指しております。
検査の実施場所は、高齢運転者のお住まいなどを考慮して利便性の高い施設を選び、実施日時を指定して受検通知を発送することにより、現在、高齢運転者自身に実施していただいている認知機能検査の予約手続の負担を解消したいと考えております。
さらに、運転免許試験場と東三河運転免許センターの二カ所で先行して、県警察による運転免許更新時の認知機能検査の来
年度からの実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
今後とも、関係機関、団体と緊密に連携し、高齢運転者の免許更新手続の円滑化が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
6: ◯四十一番(
寺西むつみ君) 暫時休憩されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
7:
◯議長(
松川浩明君)
寺西むつみ議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
8:
◯議長(
松川浩明君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。
午前十一時七分休憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後一時
開議
9:
◯議長(
松川浩明君) 休憩前に引き続き
会議を開きます。
通告により
質問を許可いたします。
佐波和則議員。
〔三十四番
佐波和則君登壇〕(拍手)
10: ◯三十四番(
佐波和則君)
質問に先立ちまして、六月十八日に発生した大阪府北部を震源とする地震により犠牲になられました
方々の御冥福をお祈りするとともに、被害を受けられました皆さんに対し、改めて心よりお見舞い申し上げます。
それでは、新政あいち県議団を代表いたしまして、県政の諸課題に関して順次
質問をさせていただきます。
質問の一番目は、ジブリパーク構想についてです。
知事は、昨年五月、二〇〇五年
愛知万博の会場であった愛・地球博記念公園内にジブリパークを整備する構想についてスタジオジブリと合意し、本年四月には、スタジオジブリが策定した基本デザインとともに、ジブリパークの開業目標時期を二〇二二
年度中とすることを発表されました。このジブリパークの基本デザインは、インターネット上で大変なにぎわいを見せており、私自身も本当にわくわくしているところであります。
ジブリパークを整備することになったきっかけは、
愛知万博の開催以降、多くの方に親しまれているサツキとメイの家や、
愛知万博十周年を記念して開催した第三十二回全国都市緑化フェアにおけるジブリの大博覧会展と思い出のマーニー展など、こうした縁が積み重なって、本県とジブリスタジオの間で合意がなされたと思います。
自然環境を損なわず、万博後の未利用地などを活用してジブリパークを整備していくとする
知事のこのような考え方は、まさに人と自然が共生するという
愛知万博の理念を踏まえたすばらしいものだと思います。
一方で、課題も見受けられます。
例えば、実際に愛・地球博記念公園に足を運んでみますと、基本デザインに示された五つのエリアがそれぞれ離れた場所に整備されることに加え、丘陵地のため公園内には高低差もあります。より多くの利用者の皆さんに気軽に楽しんでいただき、何度も繰り返して来ていただけるように、移動手段の確保や飲食などができる休憩所の増設など、利用者の目線に立った工夫が必要ではないでしょうか。
そのほかにも、整備にどれくらいの費用がかかるのか、開業後の運営をどうするのかなど、今後検討しなければならない課題があると考えます。
今回、基本デザインが発表されて以来、期待は膨らむ一方で、私の周りでは、愛・地球博記念公園全体が東京ディズニーランドや大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンのような大型のテーマパークに生まれ変わるのではないかなど、さまざまな声が聞こえてきます。一体どんな公園になるだろうと、本当に皆さんの関心が高い事業だと実感しているところであります。
そこで、このジブリパーク構想によって、どのような公園を目指し、どのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
質問の二番目は、物づくり
愛知の推進についてです。
まず、二〇二〇年に本県で開催されるワールドロボットサミットについて
お尋ねします。
愛知県は、ロボット製造分野で、製造品出荷額、事業所数、従業員数とも全国一位となっており、ロボットメーカーや研究施設も多く存在しています。
昨年夏にはロボカップ世界大会が
愛知・名古屋で開催され、世界各国からロボット技術に精通した研究者や技術者、学生などに加え、次代を担う子供を含めて、四十二の国や地域から約十三万人もの来場者があり、成功裏に終えることができました。
また、この世界大会を本県企業のロボット技術力をPRする絶好の機会と捉え、最先端のロボットやロボット関連技術などを展示、紹介するロボット技術・産業フェアもあわせて開催されました。この展示会の本県ブースでは、二〇二〇年に本県で開催されるワールドロボットサミットのコンセプトである人間とロボットが共生し協働する世界の実現を念頭に、モノづくりゾーン、農山村ゾーン、生活ゾーンに分けて、ロボットがどのような分野で役立っているのかをわかりやすく紹介されていました。
競技会と展示会を一体化する工夫により、展示ロボットを一人でも多くの方に見ていただき、そして、技術に直接触れていただくことができたことは、本県企業のロボット技術力を国内外の多くの
方々に発信するよい機会になったと思います。
昨年のロボカップ世界大会を通じて、二〇二〇年のワールドロボットサミットをロボット産業の振興につなげていくためには、次代を担う子供たちを初め、多くの
方々にロボットへの関心を高めてもらうこと、また、県内企業や大学が開発したロボット技術を世界に発信し、国際
競争力の強化につなげることが重要であると考えます。
本年は、ワールドロボットサミットのプレ大会として、東京ビッグサイトにおいて、十月十七日から二十一日までの五日間、ワールドロボットサミット二〇一八が開催されます。競技種目は、ものづくり、サービス、インフラ・災害対応、ジュニアの四つのカテゴリーで、全九種目実施されます。
また、競技分野と関連し、ロボットが現実の社会課題を解決していくことをわかりやすく示すために、ロボットの利活用を先進的に進めている
地方自治体と連携して、現場で実際に活躍するロボットを紹介する予定となっており、今後ロボットが私たちの生活に身近なものになっていくことを感じさせます。
本県で二〇二〇年に開催されるワールドロボットサミットは、このプレ大会の結果を踏まえて準備が進められることから、国との連携を密に行い、本県の強みを生かした提案を行いながら万全な対応をしていく必要があると考えます。
そこで、今後、開催県として国との連携のもと大会の成功に向けてどのような視点で取り組み、機運の醸成を図っていかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
次に、技能五輪全国大会・全国アビリンピックの開催及び技能五輪国際大会の招致に向けた取り組みについて
お尋ねします。
愛知県は、古くから物づくり産業が発展し、第三次産業革命による産業構造の展開にも的確に対応した地域であり、今も日本の
製造業を牽引しています。
また、技能検定合格者の累計が日本一であり、毎年開催される技能五輪全国大会でも
愛知県選手団は非常にすぐれた成績を残しており、まさに日本の技能の
中心地と言えます。
このような地域で、二〇一九、二〇二〇
年度に技能五輪全国大会及び全国アビリンピックの両大会を
連続開催し、その上で二〇二三年に技能五輪国際大会を招致し、開催することができれば、効果的に日本全国へ技能の重要性や魅力を力強く発信することができると考えます。
また、技能五輪国際大会は、国際的に技能を競うことにより、参加国、地域の職業訓練の振興及び技能水準の向上を図るとともに、原則二十二歳以下の青年技能者の国際交流と親善を目的に開催されるものであり、これを日本・
愛知に招致することは、日本をレベルアップする、日本を発信する、日本を盛り上げるという意義があります。
特に、全国大会で金メダルを獲得した若者にとっては、世界を相手にさらに腕を磨き上げる機会となり、企業の支援や地元からの応援を背に、地の利を生かしつつ能力を最大限に発揮することが期待され、大会参加者はもとより、若者、企業のレベルアップなどにつながります。
また、小中学校の子供たちが国際的な技能競技大会を身近で観戦すれば、物づくり分野での活躍を将来の夢として描く契機となることから、学校関係者等との連携のもと、一人でも多くの子供たちが接する機会をつくってほしいと思います。
日本の物づくりは多くの中小企業に支えられており、独創的なすぐれた技能を有しています。技能への関心の高まりを背景に、中小企業の国際大会への参画を推進し、おのおの企業の技能を発信していくことが必要であり、そのためにも、まずは全国大会で優秀な成績がおさめられるよう強化を図っていく必要があります。
二〇一九、二〇二〇
年度の技能五輪全国大会・全国アビリンピックについては、二〇一四
年度の
愛知県開催の実績を踏まえ、大会実施計画や宿泊・輸送計画の策定など、準備を着々と進めていると聞いていますが、二〇二三年の国際大会につなげる意味においても、選手の育成、強化、広報活動も重要な視点と考えます。
そこで、技能五輪全国大会・全国アビリンピックについて、選手の育成、強化や広報活動を初めとした本県開催に向けた取り組みをどのように進めていかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
また、二〇二三年技能五輪国際大会の招致に向け、招致活動や機運の醸成などに今後どのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
質問の三番目は、観光県あいちの推進についてです。
まず、産業観光の活性化について
お尋ねします。
昨年の訪日外国人観光客数は過去最高の約二千八百七十万人、消費総額も約四兆四千億円を超えており、今や観光は、鉄鋼や自動車部品の輸出額に匹敵する産業にまで成長し、大都市圏のみならず
地方においてもさまざまな需要が創出されるため、
地方創生にも大きく寄与することが期待されます。
本県では、観光を新たな戦略産業と位置づけ、
平成二十七年をあいち観光元年とするとともに、
平成二十八年二月に、
平成三十二
年度を目標年次とするあいち観光戦略を策定し、武将観光、産業観光、山車祭り、なごやめしなど、本県観光の魅力を国内外に発信し、知名度向上を図ってきました。
今後も、東京オリンピック・パラリンピックやアジア大会などに向けて国内外から本県を訪れる観光客の大幅な増加が予想されることから、人、物、金の大きな流れを見据え、戦略的な観光
施策の充実が不可欠と考えます。
昨年のレゴランド、あいち航空ミュージアムのオープンに続き、本年は名古屋城本丸御殿が全面公開され、JRグループ等と連携し、全国規模の
愛知デスティネーションキャンペーンが展開されますが、本県の観光の魅力を生かしたPR等々を積極的に行い、国内外から大勢の観光客を呼び込み、地域の活性化につなげていくことが大切であります。
こうした中、本県でも取り組みが展開されている産業観光は、ここ数年、新たなスタイルの観光として工場の夜景を鑑賞することが全国的ブームとなり、誰もが楽しめる観光資源の一つとして成長しつつあります。
平成二十三年二月、全国的に先駆けて工場夜景の活用に取り組んできた室蘭市、川崎市、北九州市、四日市市の四都市が連携して工場夜景観光の魅力と可能性を探る全国工場夜景サミットを開催しましたが、昨年にはサミット参加都市が十都市となり、工場夜景観光の広がりが年々大きくなってきています。
本県には中部圏の物づくり産業を支える重要な港である名古屋港があります。この名古屋港は、コンテナ基地を初め、南部地区には鉄鋼産業の一大集積地や石油化学、電力、ガスなどの多彩な基礎産業が集積しており、これらの工場の風景は壮大かつ多彩で個性的です。その夜景を海上から鑑賞することができれば、夜間の観光客の誘客につながり、滞在型観光のきっかけにもなると考えます。
そこで、新たなスタイルの観光としての工場夜景の活用も含め、本県ならではの産業観光の振興にどのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
次に、
愛知の山車祭りの魅力発信及び保存、継承について
お尋ねします。
平成二十八年にユネスコ無形文化遺産に登録された全国三十三件の山・鉾・屋台行事のうち、本県には全国最多の五件の山車祭りが存在しています。私は、県民の一人として、大いに誇りに思います。
山車祭りは、世界に誇ることができる
愛知県の伝統文化であり、祭人の気概と心意気を持って行ってきた地域の源、地域の宝であり、中でも山車は、地域の伝統工芸、技術の粋を凝らした彫刻、金工、織物等で飾りつけられており、
愛知の物づくりの原点であると思います。
思い起こせば、二〇〇五年の
愛知万博では、県内十六市町から百台の山車が華やかに勢ぞろいし、からくり人形や彫刻、幕といった、それぞれの山車の自慢のポイントをクローズアップし、来場者が、勢ぞろいした山車を通じて参加した市町の文化に触れることができ、多くの方に感動を与えたことは今でも記憶に残っています。
平成二十七年十二月には、大村
知事を会長とするあいち山車まつり日本一協議会が設立され、研修会やシンポジウム、県民向けイベントの開催など、保存団体と市町村、県が一体となって山車祭りの魅力を広く発信するとともに、保存、継承に取り組んでいます。
しかし、担い手不足や山車の修理、維持管理に必要な経費の確保等、山車祭りの保存、継承にはさまざまな課題があることも事実であります。このため、保存団体の意見を十分に聴取し、山車祭りが直面している課題に適切に対応するため、さらなる魅力発信や保存、継承に取り組むとともに、山車祭りのポテンシャルを上げ、地域の活性化や観光振興につなげていくことが大切であると考えています。
こうした中、本県においては、二〇一九年の
愛知県国際展示場の開場や、二〇一九年、二〇二〇年の技能五輪全国大会・全国アビリンピックの開催、招致を目指している二〇二三年技能五輪国際大会など、物づくり
愛知にふさわしいイベントが予定されています。
このような機会を捉え、
愛知の山車祭りをPRするイベントを実施するなど、多くの
方々に山車祭りの魅力を発信していただきたいと考えています。
また、県内には四十市町に百五十七の山車祭りが存在し、四百二十二輌の山車があると聞いていますが、県の無形民俗文化財に指定されている山車祭りはごくわずかだと思います。
山車祭りの活性化を図るためにも、
愛知の誇る文化の一つである山車文化として、市町村の意向を踏まえつつ、県の無形民俗文化財の指定に向けて検討していくことも、保存、継承に向けての重要な視点と考えます。
そこで、
愛知の山車祭りのさらなる魅力発信及び保存、継承にどのように取り組んでいかれるのか、教育長の御所見をお伺いします。
質問の四番目は、誰もが健康で安心して働ける社会づくりについてです。
まず、健康長寿あいちの実現に向けた取り組みについて
お尋ねします。
生涯を通じて健康で生き生きと過ごすことは、全ての方にとっての願いであります。
国においては、健康増進に係る取り組みとして、国民健康づくり対策を昭和五十三年から数次にわたって展開し、
平成十五年には健康増進法が施行され、国民の健康づくりを積極的に推進するための法的基盤が整備されました。
本県においても、国の
施策を踏まえて、昭和五十三年から健康づくりの推進に取り組んできており、
平成二十五年三月には、国の第四次国民健康づくり対策である健康日本21(第二次)を踏まえ、健康寿命の延伸、健康格差の縮小などの視点を盛り込んで、
平成三十四
年度までを計画期間とする健康日本21あいち新計画を策定し、健康長寿あいちの実現に向けた取り組みを進めています。
昨
年度には、健康日本21あいち新計画の中間評価が実施され、新計画に掲げた八十八項目、百二十三指標の達成状況が公表されました。
主な指標の現状を見ると、脳血管疾患や虚血性心疾患の年齢調整死亡率などは、目標値に向かって順調に改善しています。
また、介護予防の観点からも重要視されている健康寿命については、目標には及ばないものの、
平成二十八年時点で女性が七六・三二年で全国トップ、男性も七三・〇六年で全国三位となり、男女ともに策定時より延伸しています。
このように、目標達成または策定時より改善された指標が半数を超えた一方で、国が定める生活習慣病のリスクを高めるアルコール摂取量、一日当たりで男性四十グラム以上、女性二十グラム以上を飲酒する人の割合が男女ともに増加し、特に女性が三・六%から一二・六%と大幅に増加しました。
また、成人の肥満者割合が男女ともに増加傾向にあるとともに、一日当たりの野菜摂取量は約二十グラム減少し、厚生労働省の
平成二十八年の調査結果でも、都道府県別の摂取量で、
愛知県は男性が最下位、女性は四十五位となっているなど、生活習慣にかかわる課題が明らかとなりました。
生活習慣に関しては、県民一人一人が自覚し見直していくものではありますが、県としてもサポートしていく必要があると考えます。
そこで、健康日本21あいち新計画の中間評価の結果、全体としては目標達成並びに策定時より改善された指標が半数を超えているものの、策定時より悪化した指標も見受けられますが、県として県民の健康づくりや生活習慣の改善に向けて今後どのような対策を講じていかれるのか、
知事の御所見をお伺いいたします。
次に、医師、看護師の確保対策について
お尋ねします。
県内全ての地域において安心・安全な医療が継続して提供されるためには、医師、看護師の確保が必要不可欠です。
医師については、国の調査によると、
平成二十八年十二月末現在、本県の人口十万人当たりの医師数は二百十八・六人で、全国平均二百五十一・七人を下回っている状況であります。
医療圏別では、名古屋・尾張中部医療圏二百九十二・三人及び尾張東部医療圏三百九十三・四人は全国平均を大きく上回っていますが、他の九医療圏では全国平均を下回っており、地域による医師の偏在が見られます。
また、
平成十九
年度から毎年実施している県内病院における医師不足の影響に関する調査の推移では、
平成二十九年六月末現在、県内三百二十三病院中二〇・一%に当たる六十五病院で医師不足を原因とした診療制限が行われており、引き続き深刻な厳しい状況が続いています。
このような中、県では、
平成二十七年四月に地域医療支援センターを設置し、地域医療介護総合確保
基金を活用してドクターバンク事業を初め、先進的医療技術の研修を実施する県内四大学病院等への支援、医師不足地域の病院に医師を派遣する病院への支援、女性医師のキャリア継続支援などに取り組み、一定の成果を上げています。
また、医師が不足する地域の公的病院で勤務する医師を確保するため、医学部一般入学定員とは別に、地域枠として県内四つの大学に入学定員を確保しており、
平成三十
年度までの地域枠入学者の総数は百八十八名と伺っています。
この地域枠で養成された医師の勤務が二年後から本格的に始まり、地域の中核的な公的病院の勤務医不足の解消に大きく寄与することが期待されますが、医師を養成するためには多くの時間を要することから、依然として続く勤務医不足の影響を最小限とするための対応が引き続き求められるところであります。
各病院は、救急患者受け入れなどで地域医療を支えていますが、医師の長時間労働に頼っているのが現実ではないかと思っています。長時間労働は、医師の心身の健康を損なうなど大きな課題であり、労働時間削減と現在のサービス維持を両立させていくためにも、必要な地域に医師の増員を図っていくことが不可欠と考えます。
そこで、全ての地域において安心・安全な医療が継続して提供されるよう、今後病院勤務医の勤務環境改善に向けた取り組み並びに医師確保対策をどのように進めていかれるつもりか、
知事の御所見をお伺いします。
次に、看護師確保対策について
お尋ねします。
看護職員については、
平成二十八年に実施した保健師等業務従事者届によりますと七万七千五百三十八人で、
平成二十六年に実施した前回調査の七万三千五百五十一人から三千九百八十七人増加していますが、医療の高度化や高年齢者人口の増加などにより、医療・介護分野における看護職員の需要はますます高まると思われ、その確保は一層重要であります。
特に、在宅医療の推進、介護老人保健施設などの介護保険関係サービスのニーズの増加が予想されるため、より一層看護職員の必要職員数を確保していく必要があると考えます。中でも、訪問看護については、地域包括ケアシステムの構築を進めるためには、職員の確保及び資質の向上が求められています。
今後は、少子化の影響等から看護師等学校養成所からの新卒就業者の伸びが期待できない状況であり、看護職員の離職防止対策、ナースセンターにおける再就業の促進、定年退職後の看護職の再雇用制度の普及などの取り組みを一層充実強化していく必要があります。
また、医療の高度化、専門分化や在宅医療の多様化など、保健医療を取り巻く環境変化の中で、より高度な専門知識や専門技術の習得が求められており、看護職員への教育の充実を図り、看護師を計画的かつ安定的に確保していくことが不可欠と考えます。
そこで、今後ますます需要が高まると予想される看護師の確保に向け、どのようにお考えか、
知事の御所見をお伺いします。
次に、仕事と介護の両立支援についてであります。
新政あいち県議団は、ワーク・ライフ・バランス研究会において本県のワーク・ライフ・バランスの取り組みについてヒアリングを行うとともに、県民の
方々に実施したアンケート結果をもとに、働き方、子育て支援、女性の活躍促進、介護離職防止に向けた課題や提言について検討を重ねてきました。ここでは、介護離職防止に向けた
施策の推進、充実について
お尋ねします。
総務省の人口推計によると、我が国の六十五歳以上の高齢者人口は、
平成二十九年十月一日現在、三千五百十五万人、高齢化率は二七・七%となっており、四人に一人が高齢者という超高齢社会に突入しています。国が行った調査では、介護離職者が約十万人に上り、年齢階級別で見ると、企業の中核を担う五十代の離職者が多くなっています。いわゆる団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には、さらに介護離職者が増加することが予想されます。
高齢者人口の増加は要介護者数の増加につながり、子や子の配偶者が介護を担うケースが多く、その世代に当たるいわば働き盛りの世代の介護の負担が増しています。
介護の期間の長さ、必要とする介護の内容は個々の状況により異なり、働き盛りの世代が介護しながら長く働き続けることができる職場環境を整備し、介護を理由とする離職を防ぐことは重要な課題であります。
我々が行ったアンケート結果では、介護がいつまで続くのかわからない、仕事を続けられなくなるのではないか、介護費用の負担と生活が維持できるかなど、各世代において不安の声が大きく、廉価な介護施設の拡充などの支援体制の整備の必要性や、介護についての情報提供、企業、特に中小企業における介護支援を進めるよう、県による働きかけが求められています。
県においては、中堅・中小企業の経営者向けに仕事と介護の両立支援策導入マニュアルの作成や仕事と介護の両立支援セミナーによる情報提供、啓発を行っているほか、高齢者向けの施設の受け入れ体制の拡充も進めているところでありますが、特別養護老人ホームにおいては、
平成二十九年四月の時点で七千三百三十九人の待機者がいるとの調査結果があります。
また、施設入所ではなく居宅で介護サービスを受ける場合であっても、各種介護サービスの適切な利用やサービスの組み合わせによって、介護者の社会生活が維持されていくことが必要であると考えます。
そこで、県として、企業、特に中小企業における仕事と介護が両立しやすい職場環境に向けてどのように取り組んでいかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
また、仕事と介護の両立のために、要介護者の状態に応じた適切な支援が受けられるよう、多様な介護サービスや介護施設の拡充を進めることが喫緊の課題と考えますが、
知事の御所見をお伺いします。
最後に、
質問の五番目、あいち地震対策アクションプランについて
お尋ねします。
第三次あいち地震対策アクションプランは、計画期間を
平成二十七
年度から
平成三十五
年度までの九年間として、地震から県民の生命、財産を守る強靱な県土づくりを目指し、命を守る、生活を守る、社会機能を守る、迅速な復旧・復興を目指す、防災力を高めるの五つの対策の柱のもとに三十六の対策ターゲット、二百四十三のアクション項目を掲げ、取り組みが展開されてきました。
こうした中、
平成二十八年四月に発生した熊本地震では、防災拠点となる市町村庁舎の耐震化、避難所運営における避難所外避難者への対策の整備、支援物資の円滑な輸送体制の確保、被災市町村への人的支援体制の整備等についての課題が明らかになり、こうした課題に対応するため、
平成二十九年三月に新規に十一のアクション項目を追加するとともに十二のアクション項目の修正を行い、二百五十四のアクション項目となりました。
見直しの一例を挙げると、熊本地震では避難所運営における避難所外避難者への対策が課題となったことを受け、本年三月末には避難所運営マニュアルの改訂が行われました。
改訂したマニュアルでは、車中泊やテント泊をしている避難所外避難者への支援の追加、国の最新の指針等を踏まえた感染病患者への対応や災害用トイレの備蓄個数の見直しのほかに、避難所運営の要配慮者支援に関する内容が盛り込まれています。
避難所は、災害から命を守るために安全に避難できる場所でなければなりません。また、避難所の運営は、避難所を利用する人の自主運営が原則とされていることから、地域の役員や自主防災組織の代表者、行政担当者などが運営にかかわる事項について話し合って決めることが重要であります。
また、男女のニーズの違いや性差に配慮した避難所運営や、特別な配慮を必要とする人には、必要に応じて優先順位をつけ、個別に対応する必要もあると考えます。
今後、市町村においては、避難所運営マニュアルを参考に、地域や施設の実情に合ったマニュアルが策定されることとなりますが、市町村職員などの行政担当者だけではなく、避難所となる施設の管理者、町内会や自治会、自主防災組織の役員など、災害時の避難所の運営にかかわる
方々に周知徹底を図り、より実効性のある対応が行われるよう県として働きかけていくことが大変重要と考えます。
そこで、第三次あいち地震対策アクションプランは、発生した災害に対応する見直しはもとより、これまでの取り組みの進捗状況や成果について検証を行い、発展的な更新がなされていくことが重要と考えますが、今後どのように見直しを行い、本県の地震対策を進めていかれるのか、
知事の御所見をお伺いします。
以上で
質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔
知事大村秀章君登壇〕
11:
◯知事(
大村秀章君) 新政あいち県議団の
佐波和則総務会長の
質問にお答えいたします。
初めに、ジブリパーク構想の推進についてお答えをいたします。
ジブリパークを整備する愛・地球博記念公園につきましては、
愛知万博の理念と成果を継承し、自然環境や交流を大切にしながら、県民とともに成長、進化し続ける公園として整備を進めてまいりました。
自然の叡智をテーマとした
愛知万博は、人、生き物、地球に対する愛を我々に示しており、これは、スタジオジブリの作品に一貫して流れているものと理念が一致をいたします。
こうしたことから、愛・地球博記念公園内にジブリの世界を再現することが
愛知万博の理念をよりよい形で未来へつなげていくことになると確信しております。
ジブリパークは、自然環境や都市公園としての機能を損なうことなく、公園内のさまざまな活動とも共存する施設としてまいります。
公園内にジブリパークを溶け込むように整備することによって、公園全体の魅力を向上させるものであり、子供から大人まで多くの皆様に愛されるオンリーワンの公園を目指すものであります。
今後は、その実現に向けまして基本構想等の策定を行うこととしており、その中で概算事業費や開業後の維持管理を含めた運営計画、さらには、来場者の利便性向上のための方策等についても検討を進めてまいります。
スタジオジブリとともにこのジブリパーク構想を実現していくことにより、愛・地球博記念公園の魅力と価値を一層高め、
愛知万博の理念を次の世代へしっかりと継承してまいります。
次に、物づくり
愛知の推進について
お尋ねをいただきました。
まず、ワールドロボットサミット開催に向けた取り組みについてお答えをいたします。
本県はこれまで、全国一の規模を誇るロボット産業をさらに大きく育てていくため、ロボットの開発企業とユーザーが参画するあいちロボット産業クラスター推進協議会において、新たなロボットの創出に結びつけるためのマッチングを図っております。
また、国立長寿医療研究センター内に開設したあいちサービスロボット実用化支援センターにおいて、医療・介護分野でよりすぐれたサービスロボットを実用化する企業の取り組みを支援してまいりました。
二〇二〇年のワールドロボットサミットは、こうした取り組み成果を含め、本県のロボット産業を世界へと発信するまたとない機会でありまして、さらなる成長、発展への飛躍台にしてまいりたいと考えております。
例えば、会場となる中部国際空港島において、国内外からお迎えするお客様に対して会場案内や移動時のサポートなどで活躍する最新のサービスロボットを披露する計画であり、今
年度から新たに産業空洞化対策減税
基金に基づく研究開発補助金を活用して、このようなロボット開発の支援をしてまいります。
また、将来のロボット開発の担い手となる子供たちを含め、広く県民の皆様にロボットが身近で便利な存在であることを知っていただくことも必要であります。このため、ワールドロボットサミットの広報活動の一環として、今
年度は、県内のロボット見学ツアーや工作教室、シンポジウム等を開催し、ロボットへの理解増進を図ってまいります。
そして、ことし十月に開催されるプレ大会を皮切りに、国と密接な連携のもとで準備を加速させるとともに、地域一丸となって開催機運の醸成を図り、二〇二〇年の大会を成功に導いてまいります。
続いて、技能五輪全国大会・全国アビリンピックの開催及び技能五輪国際大会の招致に向けた取り組みについてであります。
技能五輪・アビリンピックあいち大会二〇一四では、二十八万九千人と、過去最高の来場者を集めまして、大いに盛り上がりました。記憶に新しいところでございます。
この大会の感動を継承し、
愛知の未来を担う子供や若者を育成するためには、多くの県民の皆様に競技にじかに触れていただいて、技能のとうとさを伝えていくことが必要であります。このため、県内各地の産業祭り等の行事約五十カ所を巡回したPRや大会一年前イベントの開催、高校及び特別支援学校にメダリスト等を派遣する出前講座の実施などにより、幅広い年代層に二〇一九年、そして二〇二〇年の技能五輪全国大会・全国アビリンピックの
愛知県開催を周知し、大会に対する関心を高めてまいりたいと考えております。
また、十三年
連続で技能五輪最優秀技能選手団賞を獲得しているこの
愛知県の選手団がさらに活躍できるよう、特に、中小企業や専門学校などが行う選手の訓練経費への支援を今
年度も拡充して実施するほか、選手の本番での実力発揮を狙いとする合同公開練習会については、新たに他県の選手や指導者も招いて開催するなど、選手の育成、強化に一段と力を注いでまいります。
二〇一九年大会では、技能五輪全国大会の四十二職種中、三十二職種と、全国アビリンピックの全種目を空港島に建設中の
愛知県国際展示場に集約して同時開催をいたします。二〇一四年大会にも増して、数多くの出会い、感動、交流が生まれるものと期待をいたしております。
史上初の二年
連続の
地方開催県として、全国からお越しの選手や観客の皆様に対するおもてなしや
愛知の魅力発信にも努めながら、大会の成功に向けてしっかりと取り組んでまいります。
そして、議員御指摘の二〇二三年技能五輪国際大会の招致であります。その招致に向けましては、四月十八日、私が
委員長となりまして、労使団体、技能関係団体、有識者など、幅広い
方々で構成する二〇二三年技能五輪国際大会招致
委員会が国のほうで設置をされました。オールジャパン体制による取り組みがいよいよ本格的にスタートいたしました。
現在、大会開催プランや招致活動、国内の機運醸成など、招致実現に向けた取り組みの検討を進めているところであります。
ことしの十月、オランダ・アムステルダムで開催される国際大会の運営組織、WSI(ワールドスキルズインターナショナル)の総会で正式に立候補し、来年三月の訪問調査を受けて、そして、来年八月のロシア・カザンでの総会、ここでは技能五輪の国際大会が開催されるわけでありまして、そこであわせて総会も開催されるということになっておりまして、その総会で二〇二三年の開催地が決定される予定であります。
世界から共感を得られるメッセージ性の高い開催プランを策定するとともに、総会などの機会を通じて、各加盟国、地域に対し、日本・
愛知で開催する魅力をしっかりとアピールし、支持要請をしてまいります。
また、招致実現には、
経済界、業界団体、技能を志す若者初め幅広い国民各層の共感を得ることが不可欠であります。招致シンボルマーク制定や機運醸成イベントの開催、SNSの活用等、あらゆる機会やチャンネルを通じて情報発信を行ってまいります。
さらに、去年の十月のアブダビ大会では、日本の金メダル獲得順位が九位にとどまったことを考えますと、選手強化が大きな課題でありまして、国において対策の検討が始まっております。技能王国
愛知といたしましても、国と連携して選手のさらなるレベルアップに取り組んでまいります。
開催地決定まで残り一年二カ月となっております。技能関係者のみならず国民全体での盛り上がりを図り、開催地の栄誉をかち取れるよう、全力で取り組んでまいります。
次に、産業観光の活性化についての
お尋ねであります。
古くから物づくりが盛んな本県では、脈々と受け継がれてまいりました伝統産業から世界をリードする最先端の産業まで、さまざまな技術や物づくりの現場を観光資源とする産業観光を全国に先駆けて取り組んでまいりました。
本県は、「ハート・オブ・ジャパン~テクノロジー&トラディション」をキャッチワードに掲げ、多様な産業が集積している日本一のテクノロジーの
中心地であることをアピールしております。
具体的には、昨
年度、東京ビッグサイトで開催された日本最大の旅の祭典、ツーリズムEXPOジャパンにおいて、産業観光をテーマにしたブースを出展し、本県の誇る産業観光施設の魅力を国内外に向けてPRをいたしました。
また、観光PR動画モノスゴ
愛知でマツケンの三作目、これは松平健さんにPR動画に出演していただいたものをウエブで配信いたしておりますが、その三作目では、全国の子供たちと御家族に物づくり県
愛知の魅力を伝える内容といたしました。
さらに、この秋に本番を迎える
愛知デスティネーションキャンペーンに向けまして、昨年オープンいたしましたあいち航空ミュージアムなど、本県の特色ある産業観光施設の情報を積極的に発信しているところでございます。
工場夜景も、地域の新しい産業観光資源の一つとして活用することにより、観光客の増加や滞在時間の延長、これによる観光消費額の増加につながることが期待されます。
今後は、県内でさまざまな産業観光に積極的に取り組んでおられます市町村や観光協会など関係団体との連携、協力を一層深めるとともに、こうした新しい観光資源も活用しながら国内外へのプロモーションを行い、本県の産業観光の発展に努めてまいります。
次に、健康長寿あいちの実現に向けた取り組みについてお答えをいたします。
本年三月に国が公表いたしました
平成二十八年の国民生活基礎調査に基づく都道府県別健康寿命という、こういうデータを三年に一回厚生労働省が発表するわけでございますが、それによりますと、本県の健康寿命は女性が第一位、男性が第三位と、全国トップクラスでありました。大変喜ばしいことでございます。
しかしながら、健康日本21あいち新計画の中間評価の結果を見ますと、計画策定時と比較をいたしまして、食生活や飲酒など、生活習慣の悪化が認められることから、今後さらなる健康寿命の延伸を図るためには、生活習慣の改善が重要な課題の一つであると認識をいたしております。
そこで、健康づくりに関心の低い方にも健康情報が届くよう、スーパーやコンビニなどで
愛知県産野菜の展示販売を行い、野菜の摂取量アップなどの具体的な啓発を実施したり、毎日もう十分体を動かすことを県民の皆様に呼びかけるあいち健康チャレンジ推進事業を実施するとともに、健康づくりを一定以上実践した方に県内の協力店でさまざまなサービスが受けられる優待カードを発行するあいち健康マイレージ事業などを進めております。
また、健康寿命の延伸に向けましては、県民の皆様一人一人が働き盛りの世代のうちから健康づくりに取り組むことが大変重要であります。
そこで、今
年度から、企業等が加入する医療保険者や経営者団体と相互連携協定を締結するとともに、積極的に従業員の健康増進に取り組む、いわゆる健康経営を導入する企業をふやすため、特にすぐれた取り組みを行う企業の表彰制度を本県独自に創設することといたしております。
また、あわせて、健康経営の支援のためのポータルサイトを立ち上げてまいります。どういったことをしたら健康経営になるかとか、どういった企業がやっているかとか、そういったことをお知らせする健康経営に焦点を当てたポータルサイトを立ち上げてまいります。
今後とも、全ての県民の皆様が生涯を通じて健康で元気に活躍していただける
愛知となるよう、健康づくりに取り組む機運を盛り上げて、健康寿命日本一を目指してまいります。
続いて、医師、看護師の確保対策についてであります。
病院勤務医の勤務環境の改善につきましては、厚生労働省の医師の働き方改革に関する検討会の資料によれば、病院の常勤勤務医の週当たり勤務時間は、男性五十七時間五十九分、女性五十一時間三十二分と長時間になっておりまして、その原因として、医師数の不足、緊急対応、時間外における家族等への説明などがあると言われております。
そのため、
愛知県では、
平成二十七
年度に開設した医療勤務環境改善支援センターにおいて、社会保険労務士等を配置いたしまして、労働基準法の三六協定の締結や医師の負担軽減策に関する医療機関からの相談に応じるなど、医師の長時間勤務が解消されるよう医療勤務環境の改善を図っております。
医師確保対策につきましては、現在も医師不足により診療制限を行っている病院が県全体の二〇・一%と高い水準になっておりますことから、医師不足の病院へ医師を派遣している病院に対する補助や、近年増加しております女性医師の離職防止や再就業の支援を行う医療機関への補助などに引き続き取り組んでまいります。
また、地域枠制度につきましては、現在までに二百名近くが入学しておりますので、今後、地域の病院への赴任が本格的に始まることにより医師不足が徐々に解消されていくことが期待されます。
医師の勤務環境改善は医療の安全につながることから、病院の自主的な取り組みを支援していくとともに、地域医療の確保、充実のために、地域枠医師の養成を初めとした医師確保対策を着実に行ってまいります。
次に、看護師の確保対策についてお答えをいたします。
本県では、看護師の養成と資質の向上、離職の防止と再就業の支援を主な柱として、看護師確保に取り組んでまいりました。
県が二年に一回実施をしている保健師等業務従事者届によりますと、これは医療機関に対する調査ということでございますが、
平成二十八年の看護職員数は県全体で七万七千五百三十八人でありまして、十年前と比較をいたしまして約一・三倍に増加いたしております。三割ふえているということでございます。
しかしながら、一方で、超高齢社会を迎え、在宅医療の必要性が高まる中、看護師の活動の場が医療施設だけでなく在宅まで広がってきておりますので、看護師のさらなる確保と資質の向上は大変重要な課題であります。
そこで、県といたしましては、病院に勤務する看護師が在宅ケアを訪問看護ステーションで学ぶための経費を病院に助成するなど、活躍の場の拡大に対応できる看護師の育成に努めているところであります。
また、病院内の保育所への助成などにより看護師の勤務環境を改善し離職の防止を図るとともに、就業していない看護師の方を対象に再就業に必要な知識や技術を習得するための研修を実施するなど、再就業の支援にも引き続き取り組んでまいります。
さらに、今後多様化するニーズに対応できる看護師を養成するため、看護教員の指導的役割を担う教務主任を養成する講習会を今
年度新たに開催いたしまして、看護教育の質の向上を図ってまいります。
今後とも、医師・看護師確保対策にしっかりと取り組み、県民の皆様に安全・安心な医療を継続して提供してまいります。
次に、仕事と介護の両立支援についてであります。
団塊の世代の
方々が七十五歳を迎えようとしており、今後要介護となる
方々の増加が見込まれる中で、仕事と介護を両立できる環境づくりは、介護を担う働き盛りの皆様方のためにはもちろんのこと、企業にとりましても、中核となる人材が安心して活躍をしていただくため、極めて重要な課題となっております。
こうした問題意識のもと、県が
平成二十七
年度に実態調査を行った中で、企業においては介護休業等の法制度の理解は進んでいるものの、介護の問題を抱えている従業員の実態把握や相談体制整備までには至っていないといった課題が明らかになってまいりました。
そこで、二十八
年度には、企業の仕事と介護の両立支援の取り組みを促すため、制度づくり、職場風土づくり、相談体制整備などの取り組み手順を紹介する仕事と介護の両立支援策導入マニュアルを作成いたしました。
これを受けて、昨
年度、二十九
年度は、介護と仕事の両立支援の重要性を訴えるフォーラムを開催するとともに、このマニュアルの実践的な活用方法を解説するセミナーを二回開催いたしまして、多くの企業の
方々に御参加をいただいたところであります。
今
年度、三十
年度は、さらに中小企業においても導入が容易と考えられる事例を収集いたしまして、仕事と介護の両立モデルの事例集を作成して、一段と中小企業への周知啓発を図ってまいります。あわせて、企業の希望に応じ専門家を派遣いたしまして、職場環境の改善の取り組みを支援してまいります。
今後とも、議員御指摘のように、企業の抱える課題をしっかりと把握しながら、具体的な取り組みを引き出せるような支援を行いまして、仕事と介護の両立しやすい職場環境の実現を目指してまいります。
次に、仕事と介護の両立のための多様な介護サービスや介護施設の拡充についてお答えをいたします。
十分に働ける方が家族の介護ために離職せざるを得ない状況を防ぎ、働き続けられる社会とするためには、多様な介護サービスや介護施設の拡充が極めて重要であると認識しております。
このため本県では、本年三月に策定をいたしました第七期
愛知県高齢者健康福祉計画に基づきまして、介護保険サービスの充実を計画的に進めていくこととしております。
まず、在宅介護サービスといたしましては、訪問介護、訪問看護、通所介護、短期入所などのサービスを一層拡充するほか、要介護者の状態に応じて、これらのサービスを日中、夜間を通じて柔軟に組み合わせて一体的に提供できる小規模多機能型居宅介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護などのサービスを一層充実させていくことといたしております。
また、在宅での生活が困難となった高齢者に対しましては、施設において生活ができるよう、市町村におきまして、今後三年間で必要と見込まれる千八百十八人分の特別養護老人ホームの整備を計画したほか、介護老人保健施設、認知症高齢者グループホームなどの整備も拡充をし、要介護者等のニーズに対応してまいりたいと考えております。
今後とも市町村と連携をし、介護を必要とする方の状態に合わせた適切な介護サービス等が切れ目なく提供できるよう第七期計画を着実に推進し、介護を担う方が離職することなく仕事と介護の両立が図られますよう、しっかりと取り組んでまいります。
そして、私からの最後の答弁になりますが、あいち地震対策アクションプランについてお答えをいたします。
本県では、東日本大震災の教訓等を踏まえ、
平成二十六年十二月に第三次あいち地震対策アクションプランを策定し、県の地震被害予測調査で試算されました死者数の約八割減、全壊・焼失棟数の約五割減を目標として、地震防災に関する
施策を総合的かつ計画的に推進しているところであります。
このアクションプランは、対策の進捗状況を定期的に検証いたしまして、必要な見直しを行うこととしております。これまで、
平成二十八年熊本地震における課題の検証を行い、昨年三月に改訂をいたしました。
また、アクションプランの進捗状況を踏まえたフォローアップを行うとともに、専門的な立場から意見や助言を受けるために
平成二十七
年度に設置をいたしました有識者懇談会を毎年開催して、対策の進捗やアクション項目の充実に向けた御意見をいただいてきたところであります。
こうした検討を踏まえまして、五つの対策の柱ごとの進捗を着実に管理するための新たな指標を設定するとともに、危険な空き家の除却等への支援や被災者生活再建のための県独自の支援制度、これは県議会でも御指摘いただいた点でございますが、この県独自の支援制度等に関するアクション項目の追加を行いまして、できるだけ早くこのアクションプランの見直しを行っていきたいと考えております。
安全・安心な
愛知をつくることは全ての基本でありますので、本県といたしましては、備えあれば憂いなしを念頭にアクションプランを着実に推進し、地震から県民の皆様の生命、財産を守る強靱な県土づくりに引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
以上、御答弁申し上げました。
12:
◯教育長(
平松直巳君)
愛知の山車祭りの魅力発信及び保存、継承についてお答えをいたします。
平成二十七年十二月に十六市町三十七団体で発足したあいち山車まつり日本一協議会は、現在では三十三市町と七十七保存団体が加入するに至っており、保存団体、市町村、県が一体となって、
愛知の山車祭りの魅力発信及び保存、継承に取り組んでいるところでございます。
協議会における魅力発信の取り組みといたしましては、山車からくりや祭礼行事の実演を行う公開イベントを毎年開催するほか、本年二月には、
愛知の山車文化の情報を満載した四カ国語対応のホームページを公開いたしました。この春の祭礼シーズンには一万件を超えるアクセスがあり、国内外から高い関心をいただいております。
また、保存、継承の取り組みとして、本年一月から山車や祭礼用具の保存、修理に必要な資金調達を支援するクラウドファンディング活用サポート事業を開始しており、その第一号である津島石採祭車保存会では、目標額を大幅に上回る資金を集めることができました。
さらに、本
年度新たに協議会内に山車まつり支援アドバイザーを置き、保存団体の取り組みを支援することとしております。
また、議員御指摘のとおり、山車祭りの県無形民俗文化財への指定は、地域の皆様の誇りとなり、保存、継承につながるものと考えておりますので、市町村の意向を踏まえ、個々の祭りの文化財的価値を十分調査し、県文化財保護審議会の御意見をお聞きしながら、指定について検討をしてまいります。
教育
委員会といたしましては、今後とも、あいち山車まつり日本一協議会を核とした取り組みを推進するとともに、関係部局とも連携しながら、
愛知の山車祭りのさらなる魅力発信及び保存、継承に努めてまいりたいと考えております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
13: ◯四十番(
近藤ひろひと君) 本日はこれをもって散会し、明六月二十一日午前十時より本
会議を開会されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
14:
◯議長(
松川浩明君)
近藤ひろひと議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
15:
◯議長(
松川浩明君) 御異議なしと認めます。明六月二十一日午前十時より本
会議を開きます。
日程は
文書をもって配付いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後二時六分散会
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